2018.11.07ブログ
七五三で失敗しないために②~七五三の事前準備~
前回のブログでは七五三のもともとの意味と、時期などについてお伝えしました。
今回は、最近の傾向を考えた事前準備について書いてみたいと思います。
七五三で着物デビューというお子さんがほとんどでしょう。
最近は前撮りすることが多くなっているので、写真館などで前撮りと一緒に本番の衣装も予約しているという方も多いですね。
ご自分で用意する場合、もしくは親戚のものを譲ってもらったなどという時は、こちらを参考にそろっているか確認してみてください。
男の子の七五三の着物は、三歳・五歳ともに礼装である羽織袴姿です。
足袋をはいて下着を着た上に、白い長襦袢、祝い着(着物)を付け、帯を締めて袴をはきます。その上から紋付きの羽織を着ます。
長襦袢や着物は腰ひもで着付けますが、あらかじめ着物に紐が縫い取りしてあることも多いです。
また、羽織には羽織紐をつけます。もともと結んで売っていると思いますので、ほどかないようにしてください。
着付けの最後に懐剣と扇子を袴と帯の間にはさみます。(左側)
お守りがある場合は、袴を着つけるときに紐に通しておきます。
(お守りはお詣りの時にいただいたものを後からつける場合もあります。)
男の子の礼装の場合、雪駄(草履)は畳表に白の鼻緒となっています。セットで購入されるならもちろんそれが入っていますが、別にお求めになる場合はご注意ください。
男の子の場合、着物を着ているときに動いてしまうこともがよくあります。三歳、五歳の男の子にじっとしていてもらうというのは、なかなか大変ですよね。
着付けの時には好きなテレビやDVDを用意して見せながら着せるとスムーズにいきます。
三歳の男の子はトイレの心配もありますし、着物を苦しがったり嫌がる場合は、洋装も気楽でいいかもしれません。
女の子の三歳は被布姿が一般的です。
足袋をはき、下着を着た上に長襦袢と腰揚げをした着物を着ます。長襦袢にはあらかじめ半襟をつけておきます。かわいい刺繍のあるものや、鮮やかな色の半襟がかわいらしく、おすすめです。
長襦袢と着物はあらかじめ重ねて留めてある場合もあります。両方とも腰ひもを使って着せますが、小さい子供の着物にはあらかじめ紐も胸元についていることがあります。
長襦袢や着物の上に、被布(ひふ)と呼ばれるふっくらした袖なしの上着を着せます。
帯は兵児帯を着物の上に締めますが、被布を脱がないのでしたら、帯なしでもかまいません。
もし、兵児帯ではなく子供用の祝い帯を締める場合は、三歳のお子さんには付け帯がいいでしょう。
普通に帯を締めるには、三歳はまだ踏ん張りもきかず、また、苦しくなってぐずってしまう可能性があります。
どうしても被布ではなく、帯姿にしたい!という場合は、胴部分は巻いて紐で結うだけ、それにかわいい形に形作ってある作り帯を後ろに付ける方が楽でしょう。
帯姿にしたときは、帯揚と帯締が必要です。また、しごきと呼ばれる布を帯下に巻き、胸に筥迫を入れます。
七歳の時は振袖に帯姿になります。
足袋をはいて、下着を着た上に長襦袢を着ます。その上に振袖を、おはしょりをとって着ます。
半襟を長襦袢につけておくのは三歳と同じです。
また、腰ひもを使って着せますが、七歳・三歳ともに大人の着付けで使う伊達締めは使いません。
帯は子供用の祝い帯を巻いて、飾り結びにします。帯を結ぶときに帯揚と帯締が必要になります。
しごきを帯下線に合わせて結び、筥迫(はこせこ)を胸元に、扇(末広と呼びます)を左胸の帯にさします。
三歳も七歳も、お出掛けする時にはバッグや巾着を手に持ちます。草履もお忘れなくご用意ください。
いずれも子供の着物はサイズが合うように、肩揚げをします。
肩揚げとは肩の部分で手の長さと着物が合うように調整することで、襦袢や羽織も同じように肩揚げします。
三歳女児は腰揚げもします。おはしょりをとりませんので、着物が身長に合うように腰部分でつまむようにして短くし、サイズをぴったりにあわせておきます。
基本的にはそのお家の氏神様に詣でます。
とはいえ現代は氏子としてどこかの神社に所属しているという感覚もうすいですから、近所の神社やお好きな神社に詣でて大丈夫です。
ほとんどの神社は当日行って受付をしてからご祈祷してもらうという流れで、予約もいりません。
ただ、神社の祭礼や結婚式のご祈祷が重なった場合、七五三のご祈祷はその時間受け付けていないということもあります。また、混み合う時期は念のため予約が必要かどうか、日程が決まったら神社に電話して聞いてみましょう。
最近では貸衣装や、着替え場所も用意している神社もあります。そういったサービスは予約が必要な場合もありますので、神社で手軽に着替えたい!という方はご予定の神社に確認するといいですよ。
記念品と称するお土産(おもちゃなど)も神社によってはご祈祷の後いただけたりしますので、事前にチェックしていきましょう。
ご祈祷料である「初穂料」は、5000円~10000円くらいが相場のようです。
神社によって、いくらからとサイトに書いてあることもあるので、確認しておきましょう。
初穂料はのし袋に入れて、ふくさに包んでいきます。
のし袋はいろいろとありますが、紅白の水引で、蝶結びになっているものを選びます。
のし袋の表上段には「御初穂料」と書き、下の段にはご祈祷を受ける子供の名前をフルネームで書きます。
お札は中袋に入れてからのし袋に入れますが、表裏をきちんとそろえていれましょう。
中袋の表側には「金○○円」というように金額を書き、裏には住所と子供の名前を書いておきます。
兄弟一緒にご祈祷する場合は、人数分の金額を一つののし袋にいれて大丈夫です。名前を全員分書くようにし、連名でお納めします。
洋装なら母親は紺やグレー、またはパステルカラーのスーツやツーピースがおすすめです。
真珠のネックレスなど、上品なアクセサリーでフォーマル感を出しましょう。
和装の場合は、訪問着や付下げ、一つ紋付きの色無地に袋帯や、金銀糸の入ったなごや帯を合わせます。
小紋や紬、染なごや帯などはカジュアルになりますので儀式には向きません。
一つ紋の色留袖、三つ紋の色無地でも構いませんが、格が上がりますので、お父さんの装いも同じくらいの格にしてバランスをとりましょう。
お父さんの場合、洋装ならダーク系の色味のスーツに白シャツ、ネクタイですが、和装の場合は無地の着物に羽織袴姿がおすすめです。
羽織は一つ紋で略礼装となりますが、無紋の羽織に袴でもご家族のお祝い事なので問題ありません。
また、御召の無地のアンサンブル(着物と羽織がお揃いの生地)でしたら袴なしで着てもご家族の行事ですので、スーツくらいの感覚で着れます。
洋装・和装どちらにしても、ご両親の服装はあまりにも派手なものや個性的すぎるものはさけましょう。
最近は七五三の前撮りもすっかり定着してきました。
写真館で前撮りし、そのまま本番用の着物を予約しておく、という方も多いですね。
確かに当日写真を撮ろうと思うと、長時間子供が着物を着ることになって途中でぐずりだしたなんてこともよくあります。
別日に写真を撮るというのはある意味合理的だな~と思いました。
ただし、前撮りは時期に注意が必要です。
5月くらいから、前撮りのキャンペーンなどもやっていますし、その時期はお安くなっているのですが、あんまり早いと子供すぐに成長しますので、11月の本番とはずいぶん雰囲気の違った写真になってしまいます。
また、夏の暑い時期はドレスやスーツはまだしも、着物を着るとなるといくらクーラーのきいた室内でも子供も疲れてしまいますね。
女の子は特に夏に日焼けしてしまうとせっかくのおしゃれがいまいち・・・なんてことに。
室内で撮るのなら梅雨の時期や、なるべく日焼けしないように気をつけておいて9月あたりがいいのではないでしょうか。
いろいろと準備することも多いですが、いざとなると予定外のこともおこりますよね。
準備を念入りに、でもハプニングが起きても家族の行事なのであまり気にしないで楽しんでくださいね。
(と書いてしまうとここまでの記事に意味があるのか・・・・笑)
今回は、最近の傾向を考えた事前準備について書いてみたいと思います。
衣装を用意する
七五三で着物デビューというお子さんがほとんどでしょう。
最近は前撮りすることが多くなっているので、写真館などで前撮りと一緒に本番の衣装も予約しているという方も多いですね。
ご自分で用意する場合、もしくは親戚のものを譲ってもらったなどという時は、こちらを参考にそろっているか確認してみてください。
男の子の着物
男の子の七五三の着物は、三歳・五歳ともに礼装である羽織袴姿です。
足袋をはいて下着を着た上に、白い長襦袢、祝い着(着物)を付け、帯を締めて袴をはきます。その上から紋付きの羽織を着ます。
長襦袢や着物は腰ひもで着付けますが、あらかじめ着物に紐が縫い取りしてあることも多いです。
また、羽織には羽織紐をつけます。もともと結んで売っていると思いますので、ほどかないようにしてください。
着付けの最後に懐剣と扇子を袴と帯の間にはさみます。(左側)
お守りがある場合は、袴を着つけるときに紐に通しておきます。
(お守りはお詣りの時にいただいたものを後からつける場合もあります。)
男の子の礼装の場合、雪駄(草履)は畳表に白の鼻緒となっています。セットで購入されるならもちろんそれが入っていますが、別にお求めになる場合はご注意ください。
男の子の場合、着物を着ているときに動いてしまうこともがよくあります。三歳、五歳の男の子にじっとしていてもらうというのは、なかなか大変ですよね。
着付けの時には好きなテレビやDVDを用意して見せながら着せるとスムーズにいきます。
三歳の男の子はトイレの心配もありますし、着物を苦しがったり嫌がる場合は、洋装も気楽でいいかもしれません。
女の子の着物
女の子の三歳は被布姿が一般的です。
足袋をはき、下着を着た上に長襦袢と腰揚げをした着物を着ます。長襦袢にはあらかじめ半襟をつけておきます。かわいい刺繍のあるものや、鮮やかな色の半襟がかわいらしく、おすすめです。
長襦袢と着物はあらかじめ重ねて留めてある場合もあります。両方とも腰ひもを使って着せますが、小さい子供の着物にはあらかじめ紐も胸元についていることがあります。
長襦袢や着物の上に、被布(ひふ)と呼ばれるふっくらした袖なしの上着を着せます。
帯は兵児帯を着物の上に締めますが、被布を脱がないのでしたら、帯なしでもかまいません。
もし、兵児帯ではなく子供用の祝い帯を締める場合は、三歳のお子さんには付け帯がいいでしょう。
普通に帯を締めるには、三歳はまだ踏ん張りもきかず、また、苦しくなってぐずってしまう可能性があります。
どうしても被布ではなく、帯姿にしたい!という場合は、胴部分は巻いて紐で結うだけ、それにかわいい形に形作ってある作り帯を後ろに付ける方が楽でしょう。
帯姿にしたときは、帯揚と帯締が必要です。また、しごきと呼ばれる布を帯下に巻き、胸に筥迫を入れます。
七歳の時は振袖に帯姿になります。
足袋をはいて、下着を着た上に長襦袢を着ます。その上に振袖を、おはしょりをとって着ます。
半襟を長襦袢につけておくのは三歳と同じです。
また、腰ひもを使って着せますが、七歳・三歳ともに大人の着付けで使う伊達締めは使いません。
帯は子供用の祝い帯を巻いて、飾り結びにします。帯を結ぶときに帯揚と帯締が必要になります。
しごきを帯下線に合わせて結び、筥迫(はこせこ)を胸元に、扇(末広と呼びます)を左胸の帯にさします。
三歳も七歳も、お出掛けする時にはバッグや巾着を手に持ちます。草履もお忘れなくご用意ください。
いずれも子供の着物はサイズが合うように、肩揚げをします。
肩揚げとは肩の部分で手の長さと着物が合うように調整することで、襦袢や羽織も同じように肩揚げします。
三歳女児は腰揚げもします。おはしょりをとりませんので、着物が身長に合うように腰部分でつまむようにして短くし、サイズをぴったりにあわせておきます。
神社(お寺)はどこにする?
基本的にはそのお家の氏神様に詣でます。
とはいえ現代は氏子としてどこかの神社に所属しているという感覚もうすいですから、近所の神社やお好きな神社に詣でて大丈夫です。
ほとんどの神社は当日行って受付をしてからご祈祷してもらうという流れで、予約もいりません。
ただ、神社の祭礼や結婚式のご祈祷が重なった場合、七五三のご祈祷はその時間受け付けていないということもあります。また、混み合う時期は念のため予約が必要かどうか、日程が決まったら神社に電話して聞いてみましょう。
最近では貸衣装や、着替え場所も用意している神社もあります。そういったサービスは予約が必要な場合もありますので、神社で手軽に着替えたい!という方はご予定の神社に確認するといいですよ。
記念品と称するお土産(おもちゃなど)も神社によってはご祈祷の後いただけたりしますので、事前にチェックしていきましょう。
ご祈祷料である「初穂料」は、5000円~10000円くらいが相場のようです。
神社によって、いくらからとサイトに書いてあることもあるので、確認しておきましょう。
初穂料はのし袋に入れて、ふくさに包んでいきます。
のし袋はいろいろとありますが、紅白の水引で、蝶結びになっているものを選びます。
のし袋の表上段には「御初穂料」と書き、下の段にはご祈祷を受ける子供の名前をフルネームで書きます。
お札は中袋に入れてからのし袋に入れますが、表裏をきちんとそろえていれましょう。
中袋の表側には「金○○円」というように金額を書き、裏には住所と子供の名前を書いておきます。
兄弟一緒にご祈祷する場合は、人数分の金額を一つののし袋にいれて大丈夫です。名前を全員分書くようにし、連名でお納めします。
お母さん・お父さんの装いは?
洋装なら母親は紺やグレー、またはパステルカラーのスーツやツーピースがおすすめです。
真珠のネックレスなど、上品なアクセサリーでフォーマル感を出しましょう。
和装の場合は、訪問着や付下げ、一つ紋付きの色無地に袋帯や、金銀糸の入ったなごや帯を合わせます。
小紋や紬、染なごや帯などはカジュアルになりますので儀式には向きません。
一つ紋の色留袖、三つ紋の色無地でも構いませんが、格が上がりますので、お父さんの装いも同じくらいの格にしてバランスをとりましょう。
お父さんの場合、洋装ならダーク系の色味のスーツに白シャツ、ネクタイですが、和装の場合は無地の着物に羽織袴姿がおすすめです。
羽織は一つ紋で略礼装となりますが、無紋の羽織に袴でもご家族のお祝い事なので問題ありません。
また、御召の無地のアンサンブル(着物と羽織がお揃いの生地)でしたら袴なしで着てもご家族の行事ですので、スーツくらいの感覚で着れます。
洋装・和装どちらにしても、ご両親の服装はあまりにも派手なものや個性的すぎるものはさけましょう。
写真館で前撮りするなら
最近は七五三の前撮りもすっかり定着してきました。
写真館で前撮りし、そのまま本番用の着物を予約しておく、という方も多いですね。
確かに当日写真を撮ろうと思うと、長時間子供が着物を着ることになって途中でぐずりだしたなんてこともよくあります。
別日に写真を撮るというのはある意味合理的だな~と思いました。
ただし、前撮りは時期に注意が必要です。
5月くらいから、前撮りのキャンペーンなどもやっていますし、その時期はお安くなっているのですが、あんまり早いと子供すぐに成長しますので、11月の本番とはずいぶん雰囲気の違った写真になってしまいます。
また、夏の暑い時期はドレスやスーツはまだしも、着物を着るとなるといくらクーラーのきいた室内でも子供も疲れてしまいますね。
女の子は特に夏に日焼けしてしまうとせっかくのおしゃれがいまいち・・・なんてことに。
室内で撮るのなら梅雨の時期や、なるべく日焼けしないように気をつけておいて9月あたりがいいのではないでしょうか。
いろいろと準備することも多いですが、いざとなると予定外のこともおこりますよね。
準備を念入りに、でもハプニングが起きても家族の行事なのであまり気にしないで楽しんでくださいね。
(と書いてしまうとここまでの記事に意味があるのか・・・・笑)