2019.02.16ブログ
卒業式・入学式のつきそいに着る着物
最近近くのお寺で梅が咲きました。
前を通るといい香りがしてきます。
もうすぐ春ですねえ。
春というと、着付け師にとっては卒業式・入学式の繁忙期です。
特に菊花房では付き添いのお母様の着付けを受けることが多いです。
全国的にはおそらく洋装が多いのでしょうが、土地柄か着物で出席される方も多い京都です。
お若いお母様でも結婚時に親御さんに持たされたという訪問着や付下げをお持ちの方も多く、着付けに伺う機会がこの時期は特に増えます。
時折いろいろ持っているけど、どれが入学式や卒業式に向いているの?という質問を受けます。
小紋、訪問着、付下げ、色無地、紬、色留袖。
種類がいっぱいあり、フォーマルな場ではマナー違反になってはいけないので心配になりますよね。
避けるべき着物
卒業式や入学式に着ていってはまずいのは、カジュアルな着物です。
小紋や紬はカジュアルな着物ですので気に入った柄のものがあっても避けた方が賢明です。
また、黒留袖、黒無地は第一礼装ですのでこちらも避けます。
色留袖はちょっと仰々しいかな?とも思いますが、大丈夫です。特に何かお役のあるお母様でしたら格式の高さが晴れ舞台向きでしょう。
帯の種類
帯は袋帯がフォーマル向きです。
なごや帯を選ぶのなら、金銀糸の使われている、格調高い柄を選べば大丈夫です。
色無地と江戸小紋
ややこしいのが色無地と江戸小紋。
色無地は家紋が入っていればフォーマル向き、ないものは小紋と同等です。
ですが今は割とそこまで気にする方も少ないと思うので、個人的には家紋がなくても卒業式、入学式ならOKだと思います。こういう時は帯で格を上げればいい!ということにしてます。
江戸小紋は小紋三役の柄なら大丈夫でしょう。
小紋三役とは、「鮫小紋」「角通し」「行儀」の三つ。
これは格調高い柄とされています。
それ以外の柄はやはり通常の小紋と同等になるので、向かないと思います。
おすすめの着物
付き添いの方におすすめな着物は訪問着、付下げ、一つ紋の色無地です。
訪問着や付下げは晴れの日にふさわしい華やかさ、色無地にはお母様らしい落ち着きを感じます。
着物を着る前にやっておくこと
久しぶりに着物を着るわ~という方は、ぜひ1か月前に着物を引っ張り出して点検してください!
しまったときには気づかなかったシミや、しまっている間についてしまったシワに気付くことができます。
そしてシミも1か月あれば染み落としに出しても十分間に合うでしょう。
前日には出してもう一度シワがないかを確認することをおすすめします。
当日は朝からお子さんの準備などでバタバタすることは間違いなしなので、前日のうちにシワにアイロンをかけておくと慌てずに済みます。
アイロンをかける時は必ず目立たないところで試してからにしてくださいね。
絹物なら1日着物ハンガーにつっているとシワが取れたりすることもありますよ。