2019.03.11ブログ
七五三より十三まいり?
すっかり春めいてきましたね。
桃の節句も終わり、桜まであと少し。
京都では4月になると入学式以外にも大事な行事があります。
それは十三詣り。
数え年で十三歳になる子供たちが仏様のお知恵と福徳を授かるようにとお参りに行くのです。
そもそも十三まいりとは?
京都や大阪で行われいるおまいりで、数え年で十三歳(中学入学する年ですね)の子供が仏様のご加護を授かりにおまいりに行く風習です。4月13日(旧暦で3月13日)に詣でるのが基本らしいですが、学校や親御さんの都合など、いろいろあるのでお寺では3月13日から5月13日まで受け付けているようです。(法輪寺では秋も10月、11月でやっています)
京都ではもともと虚空蔵さんと呼ばれて親しまれている嵐山の法輪寺で平安時代に清和天皇が成人のあかしとして法要を執り行ったことから、法輪寺で成人の儀礼としておまいりする風習が生まれたそうです。昔の成人式、つまり元服は十三歳ごろに行われていました。成人の儀礼として、虚空蔵菩薩様のお知恵を授かりに詣でたそうです。
現代では成人は20歳(いや、今度から18歳ですね)ですが、思春期にさしかかり、いろいろと精神も身体も不安定になるこの時期、神仏に詣でてそのご加護を授かろうというのは理にかなっているなあとおもいます。
お寺では写経奉納の変わりとして、好きな一字を書いて法輪寺に奉納します。法輪寺に十三詣りをした際には渡月橋を渡って帰る時、振り返ってはいけないということもよく言われます。授かったお知恵がなくなってしまうそうです~。
決して振り返らず渡り終えてくださいね!
私自身は関東出身ですので京都に来るまでは十三詣りということは全く知らなかったのですが、京都の方に言わせると、「七五三より大事」だそうですね。
十三詣りは法輪寺以外でももちろんやっていますので、お近くのお寺さんで探してみてはいかがでしょうか。
十三詣りに着ていく着物は
十三詣りには着物でも、洋服でももちろんいいのですが、せっかくなので着物をという方が多いです。
着物は女の子の場合、中振袖を着ます。それまでは四つ身断ちの着物だったのが、十三詣りでは大人の仲間入りをして本断ちと呼ばれる断ち方をした着物を着ます。
大人と同じ着物ですが、裄が長いので肩揚げをして十三詣りをし、お詣りが終わったら肩揚げを解くというのが風習です。
ただ最近のお子さんは手足が長いので、肩揚げをしなくても大丈夫なことも。
お子さんの体格に合わせてあげてください。
お母様が昔着ていた振袖とか、思い出の品を着せてあげるのも楽しいですね。
男の子は着物の場合は羽織袴で詣でます。七五三の時と違ってしっかりした大人っぽい着物姿が見られ、親御さんにとってもうれしいですよね。
付き添いのお母さんの着物は
子供が正装をしているのにお母さんが普段着では格が合いませんよね。
着物なら、訪問着や付下げ、紋付きの色無地に袋帯といった礼装がふさわしいでしょう。
あまり派手な色柄ですとお子さんより目立ってしまいますので、少し抑えめにするのがおすすめです。
コーディネイトに迷ったら、ぜひご相談ください。
着付ける前に帯や帯締・帯揚などを見て、その場にふさわしい組み合わせを提案させていただきます。
十三まいりという風習は関東にもあったらぜひやってみたかったなあと思います。(当時はめんどくさがったかもしれませんが)
中学に入り、いろいろと環境も変わる時期。あらためてお子さんの成長を祝い、成人に向けて気も引き締まる儀式をするというのはいいですよね。